そもそも「フィルム」と「シート」の違いとは?
プラスチックの板状の素材には「フィルム」と「シート」という2つの呼び方があります。どちらも同じような素材に見えますが、業界やJIS規格では明確に区別されています。
境界線のイメージ(0.25mm)
厚みによる定義(JIS規格)
日本の規格である**JIS K 6900(プラスチック−用語)**では、厚みに基づいて以下のように定義されています。
- フィルム (Film):
- 厚みが0.25mm(250μm)未満のもの。
- 柔軟で、容易に巻き取ることができる。
- シート (Sheet):
- 厚みが0.25mm(250μm)以上のもの。
- ある程度の剛性があり、フィルムに比べると硬い。
特性の違い
厚みの違いにより、実務上での特性や使い道も変わってきます。
| 項目 | フィルム | シート |
|---|---|---|
| 厚みの目安 | 250μm 未満 | 250μm 以上 |
| 柔軟性 | 非常に高い(巻物になる) | 低い(巻けるが巻き癖がつく) |
| 主な用途 | 軟包装袋、食品ラッピング、ラベル | トレー、カップ、クリアファイル |
| 加工方法 | 印刷、ラミネート、製袋 | 真空成型、圧空成型、抜き加工 |
業界による例外
基本的にはJIS規格の0.25mmが境目ですが、業界によっては独自の呼び方をすることもあります。
- ラベル業界: 厚みが100μm程度でも、硬いPETなどの場合は「シート」と呼ぶことがあります。
- 土木・農業用: 厚手のマルチなど、用途によって呼び方が混在するケースがあります。
まとめ
- JIS規格では、厚みが0.25mm(250μm)未満をフィルム、それ以上をシートと呼ぶ。
- フィルムは薄くて柔らかく、シートは厚くて硬い。
- 現場や用途によって呼び方が変わることもあるが、基本は**「0.25mm」が境界線**であると覚えておけば間違いありません。
参考文献
- JIS K 6900(プラスチック−用語)
- 日本包装学会 編『包装学便覧』