フィルム単価計算の仕組み
フィルムの価格を算出する際、単に「1巻いくら」ではなく、重量や面積、あるいは「連(れん)」という特殊な単位で取引が行われます。
単価の考え方(イメージ図)
キロ単価(kg単価)とは
**キロ単価(kg単価)**とは、フィルムの重量1kgあたりの価格のことです。
- 計算式:
- 価格 = 重さ(kg) × キロ単価
- 実務での使われ方:
- 原反(げんたん:加工前の大きなロール)の仕入れ
- 樹脂原料のコストに連動させた価格設定
面積単価(平米単価)とは
**面積単価(平米単価 / ヘーベいたんか)**とは、フィルムの面積1㎡あたりの価格のことです。
- 計算式:
- 価格 = 面積(㎡) × 面積単価
- 実務での使われ方:
- 印刷やラミネートなどの「加工代」の算出
- 出来上がった袋のコスト計算(袋1枚あたりの面積がわかれば計算しやすい)
キロ単価と面積単価の変換
比重と厚みがわかれば、キロ単価を面積単価に変換できます。
面積単価 = キロ単価 × 比重 × 厚み(μm) ÷ 1,000
例えば、厚み20μm、比重0.91、キロ単価1,000円の場合: 1,000 × 0.91 × 20 ÷ 1,000 = 18.2 円/㎡ となります。
フィルムの「連(れん)」とは
**連(れん / Ream)**とは、一定の面積(500m × 1,000mm = 500㎡)を「1連」とする取引単位です。 よく使われます。
※ 製紙業界では1,000㎡が1連。
- 定義: 1連 = 500㎡
- 実務での使われ方:
- 印刷代金の算出(「1連あたり◯◯円」という表現をします)
- 面積単価に500を掛けたものが「連単価」になります。
各単価の比較表
| 単位 | 基準 | 主な用途 |
|---|---|---|
| キロ単価 | 1 kg | フィルムそのものの売買、原料価格の反映 |
| 面積単価 | 1 ㎡ | 加工代(印刷・ラミ)、袋単価の算出 |
| 連(れん) | 500 ㎡ | 印刷工賃の算出、大量取引の単位 |
まとめ
- キロ単価は「重さ」で価格が決まる。素材自体の取引に多い。
- 面積単価は「広さ」で価格が決まる。加工代の計算に便利。
- **連(れん)**は「500㎡」を1つの単位とする業界特有の数え方。
実務では、見積書がどの単位で書かれているか、そして「正味重量(NET)」に対しての単価なのかを必ず確認しましょう。
参考文献
- 日本包装学会 編『包装学便覧』
- 全日本プラスチック製品工業連合会(全プラ連)の標準取引条件