製袋の「ヒートシール」とは?
フィルムを重ねて熱を加え、溶かしてくっつけることで「袋」の形にする工程をヒートシールと呼びます。パッケージの密封性を守る、最も重要な技術の一つです。
ヒートシールのイメージ図
ヒートシールの三要素
ヒートシールを成功させるためには、以下の3つのバランスが極めて重要です。
- 温度 (Temperature): 内側のフィルム(シーラント)が溶けるのに十分な温度が必要です。
- 圧力 (Pressure): 溶けた樹脂同士を隙間なく密着させるための力が必要です。
- 時間 (Time): 熱がフィルムの芯まで伝わり、樹脂が融合するまでの時間が必要です。
これらは**「シールの三要素」**と呼ばれ、一つでも欠けると「シール不良(漏れ)」の原因になります。
ヒートシールの種類
- 面シール: 広い面積を一度に熱板で押さえる一般的な方法。
- 溶断(溶断シール): 熱した細い線(ヒーター線)で、溶かしながら同時にカットする方法。レジ袋などに多い。
- 超音波シール: 熱ではなく超音波の振動で樹脂を摩擦熱で溶かす方法。液体が入った状態でもシールしやすい。
実務での注意点
- 熱板の汚れ: 溶けた樹脂が熱板にこびりつくと、シール面が汚れたり穴が開いたりします。テフロンテープなどで保護します。
- 冷却: 熱で溶かした後は、すぐに**「冷却バー」**で冷やして固めることが、きれいなシール面を作るコツです。
まとめ
- ヒートシールは「熱・圧力・時間」でフィルムを溶着させる技術。
- シーラント層(PEやCPP)があるからこそ、袋の形にできる。
- シール直後の冷却まで含めて、一つの工程として管理します。
参考文献
- 日本包装学会 編『包装学便覧』
- 製袋機メーカー各社の技術マニュアル
- JIS Z 1707(食品包装用プラスチックフィルム通則)